バナジウムまたはジルコニウムとチタン‐コバルト‐マンガン系およびチタン‐コバルト‐鉄系四元合金の水素吸蔵，放出特性

Abstract

中温域(100～150℃)の熱を有効利用する金属水素化物ヒートポンプに利用するチタン系合金め特性改善を目的として,TiCo0.5Mn0.5M'0.05およびTiCo0.5Fe0.5・M'0.05 (M'= V, Zr)の水素吸蔵,放出特性について検討した。これらの合金は水素と容易に反応し,TiCo0.5 Mn0.5 V 0,05H1.4,TiCo0.5Mn0.5 Zr0.05H1.6,TiCo0.5Fe0.5V0.05H1.4およびTiCo0.5Fe0.5V0.05H1.4(水H1 素含有量:1.3,1.4,1.3および1.3wt%)の水素化物を120℃,4MPaで生成した。TiCo0.5Mn0.5V0.05-H,TiC0.5Fe0.5Zr0.05-HおよびTiCo0.5Fe0.5Zr0.05-H系の120。Cの解離圧は,0.2,0.15,0.41および0.28MPaで,圧力-組成等温線から求めたエンタルピー変化は,-41.8,-46.0,-41.8および-46.0kJ/mol H2であった。TiCo0.5Fe0.5Zr0.05の圧力-組成等温線のプラトーは明瞭でほぼ水平に近い。この合金はヒートポンプシステムの熱貯蔵材としての利用に適した特性を示した。