Studies on the Dormancy-Awakening and-Breaking in the Two-Rowed Barley Seed. IV. Variations among the early assay of the viability of different dormant seeds by dormancy breaking with a dilute solution of hydrogen peroxide.

Abstract

ビール麦品種種子の休眠打破を収穫直後に行うために, 休眠性程度低・中・高品種からそれぞれ「アズマゴールデン」, 「成城17号」, 「さつき二条」を供試して過酸化水素水処理の条件を検討した. 過酸化水素水濃度(0, 0.125, 0.25, 0.5, 1.0, 2.0および4.0%)と浸種時間(0, 12, 24, 36および48時間)の2要因を組み合わせて発芽試験を行った. さらに浸種時および発芽床の温度条件を検討するため, 10℃, 20℃ておよび25℃を設定した. 休眠打破に最適な過酸化水素水濃度と浸種時間は,「アズマゴールデン」では0.5%液・12時間, 「成城17号」では1%液・24時間, 「さつき二条」では2%液・36時間であって, 休眠性程度が高くなるほど過酸化水素水の濃度が高く浸種時間を長く必要とした. 浸種時の温度条件では「アズマゴールデン」25℃, 「成城17号」20℃, 「さつき二条」10℃が好適であり, 休眠性程度が高くなるほど低い温度条件が休眠打破に効果的であった. これらのことから, 収穫直後に休眠打破を行う過酸化水素水処理の条件は休眠性程度を異にする品種によって異なるが, 3日間で発芽力を検定することが可能と考えられる.