Simultaneous determination of arsenic, bismuth, antimony and selenium in steels by high power nitrogen microwave induced plasma atomic emission spectrometry coupled with hydride generation technique

Abstract

新しいタイプの高出力（1 kW）窒素マイクロ波誘導プラズマ（MIP）を励起源に用いて，通常の試料導入の方法である溶液噴霧法と水素化物生成法を適用して，ヒ素，ビスマス，アンチモン及びセレンの発光分光分析の比較を行った．ヒ素，ビスマス，アンチモン及びセレンの発光強度に影響を及ぼす種々の測定パラメーターについて最適化を行い，その最適条件下で得られた検出限界（3σ）は，水素化物生成法の場合，ヒ素，ビスマス，アンチモン及びセレンでそれぞれ7.80，131，14.50及び28.99 ng/mlであった．更に，本法を鉄鋼中のヒ素，ビスマス，アンチモン及びセレンの同時定量に適用した．試料溶液を5 Mの塩酸溶液中で20分間，80℃ で加温し，50％ のヨウ化カリウムをオンラインで添加してヒ素，アンチモン及びセレンを予備還元し，標準添加法を用いた．その結果，鉄鋼標準試料中に含まれるヒ素，ビスマス，アンチモン及びセレンの同時定量値は，それぞれの標準値とよく一致する分析値が得られ，本法の有用性を実証することができた．