Abstract

14C-CS-670 をラット,マウスおよびイヌに経口投与し吸収,代謝および排泄を検討した.1.マウスに 10mg/kg 経口投与後の血漿中総放射能濃度のTmax は15分,Cmax は 15.8μg/mlで,2時間までのT1/2は 0.41時間であった.血漿中に未変化体は極微量しか存在せず,主代謝物としてcis-OH 体が検出された.2.マウスにおける48時間までの排泄率は尿中に 77.3%,糞中に 14/1% であった.尿中主代謝物は cis-OH 体および trans-OH 体のグルクロソ酸抱合体であった.3.雄性ラットに 2mg/kg 投与後の血液中放射能濃度の Tmax は30分,Cmax は 1.70μg/ml,3時間までの T1/2 は 1.47時間であった.雌性ラットにおけるTmax,Cmax,T1/2 はそれぞれ 30分,3/52μg/ml,2.81時間であった.血漿中に未変化体は非常に少なく,主代謝物として trans-OH 体が検出された.ラット血漿中 trans-OH 体の濃度に,雄性は雌性より低いという性差が認められた.4.雄性ラットでは144時間までの尿中に 72.5%,糞中に 20.7% の放射能が排泄された.雌性ラットでは尿中に 76.7%,糞中に 17.6% が排泄された.尿中主代謝物はジオール体で,雌性(尿中の67.8%)に比べ雄性ラット(尿中の92.8%)で多かった.5.雄性ラットにおける胆汁排泄率は69.5%,再吸収率は 89.5% であった。胆汁中には主に trans-OH 体のグルクロソ酸抱合体として排泄された.6.雄性イヌに 2mg/kg 経口投与後の血漿中 Tmax,Cmax および6時間までのT1/2 はそれぞれ1時間,4.87μg/ml および2.16 時間であった。雌性イヌにおける対応する値は2時間,4.09μg/ml,2.21時間であった.7.雄性イヌでは120時間までの尿中に 57.9%,糞中に 38.9% の放射能が排泄された.雌性イヌでは尿中に 60.6%,糞中に 32.3% が排泄された.尿中主代謝物は雌雄ともにアミノ酸抱合体と推定される極性の強い代謝物で尿中の70-80%を占めていた.8.マウス,ラットおよびイヌにおける CS-670 の代謝には顕著な種差が観察された.すなわち,いずれの動物でも CS-670 の二重結合が速やかに還元されたのち,ケトン基が還元されラットおよびイヌでは trans-0H 体が,マウスでは cis-OH 体が主に生成するが,それらモノオール体をラットはジオール体として,マウスはグルクロン酸抱合体として,またイヌはアミノ酸抱合体と推定される代謝物として尿中に排泄した.さらに,ラットではジオール体の生成に雌性に比べ雄性で多いという性差が認められた.

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